キャンプ歴1年のキャンプ初心者の私たちだからこそできる、これからキャンプを始めたい方や、キャンプを始めたばかりの方へのアドバイスをしていきたいと思います。
私たちの周りにも、私たちがキャンプをしているのを聞いて、キャンプに興味を持ち始めた方や始めたいと思ってるんだけどって色々聞いてこられる方もいます。
まず、何が必要かというところから「最低限必要なもの」をお伝えしていきます。
キャンプはどこでやってもいいの?

キャンプは「キャンプ場」で行うのが一般的ですが、キャンプ場以外では「河川敷」ですることができます。
河川敷は「河川法」という法律の中で、基本的に誰もが自由に使ってよいことに定められています。
しかし、管理者である自治体が条例でキャンプ、BBQ(バーベキュー)、火気の使用を禁止している場合はできないので調べてから行いましょう。
キャンプ場は全国に2,000ヶ所以上あるので、初心者の内は近くのキャンプ場で慣らすのがよいと思います。
ちなみに私たちのホームグラウンドの鹿児島県は14ヶ所(全国35位・九州で5番目)、宮崎県は38ヶ所(全国13位・九州で1番目)のキャンプ場があります。
キャンプ場でキャンプをするのに最低限必要なもの

最初から何もかも揃(そろ)える必要はないと思うので、無いと困るもの・妥協しない方がよいものを挙げていきます。
私たちは、時々デイキャンプ(実際はピクニックですね)をしていて、ある時「災害が起きた時に生きていけるようにしておきたいね」って会話から、車中泊を始めました。
車中泊の楽しさを知り、今度はテント泊がしたいという気持ちになり、今ではテント泊をメインに楽しんでいます。
車中泊であれば必要なものは少なくて済みますが、ここでは車中泊ではない一般的なキャンプをしたい人向けのアドバイスとなります。
1.テント

やっぱりキャンプと言えば「テント」です。雨風、暑さ、寒さ、虫や動物などから身を守り、安心して眠る場所が必要です。
テントを思い浮かべると高額なイメージがありますが、実際は安いものから高額なものまで、とてもたくさんの種類やメーカーが存在します。独りで楽しむソロキャンプ用なら、100円ショップなどで2千円前後からあります。2人用でも数千円から購入てわきます。ただし、あまり安いものは長く使えるかは分かりません。
私たちも初めは何にも知識がないので、YouTube(ユーチューブ)で色々検索して調べましたが、実際に使ってみた感想は「安いからダメ」「高いからイイ」ではなく、確かに高いテントほど素材がいいのですが、10万円前後するものを買う必要もなく、2名以上でしたら1~3万円くらいでも十分過ぎるテントはいくらでもあるということです。
まずは、使用する人数やキャンプスタイル、何を重要視するかによって検討するのがよいでしょう。
私たちが2人でテント泊を始めた時は「Temu(テム)」という中国資本の通販サイトで7千円くらいののワンタッチテントを、ホームセンターで脚が付いたワンタッチタープ3千円くらいで購入し、組み合わせて使用しました。ワンタッチテントは展開も収納も超簡単でよかったんですが、雨が降ると上の方や底から浸水し大変でした。
そして寝るだけで精一杯の広さだったため、次に思い切って「ⅮOⅮ」というブランドの「カマボコテント」という大きめのテントを購入、設営や撤収に時間がかかりますが、空間の広さは申し分なく気に入っていました。しかし遮光性がそこまで高くなく、夏場はテント内が暑くなるため、遮光性の高いタープを購入し重ねて対処していました。
キャンプを始めて1年ほど経過したころ、YouTubeで「Naturehike (ネイチャーハイク)」のワンタッチテントを見て一目ぼれし即購入、設営と撤収が半分以下の時間でできる手軽さとお洒落なデザイン、ほどよい空間、遮光性の高さと通気性のよさなど、普通のテントに戻れなくなりました。

初心者にも超おすすめのテントだと思いますが、4万円前後と安い部類ではないところがネックでしょうか。1~2名で利用するにはちょうどよいサイズ感で、インナーテントのサイド部分に隙間がないため冷気も入りにくい構造です。
テント選びにおいて、素材は重要です。夏は暑さをしのいでくれる遮光性や通気性の高いもの、冬は寒さをしのいでくれる保温性の高いもの、夜露をしのいでくれる防水性の高いもの、雨や結露で濡れても乾きやすいものを選ぶことをお勧めします。
テントを固定するために必要な「ペグ」という杭も必要ですが、ほとんどのテントにはペグが付属されています。ただし、ペグを打ち込む「ハンマー」は必要です。家にあるものでも100円ショップのものでもOK。
参考までに、子供さんのいるファミリーなど2〜4名でキャンプをするなら「DOD」のテントは広くて、寝室+リビングのスペースが取れるのでオススメです。色味もオシャレでロゴも可愛いですよ。
慣れるまでは設営に時間がかかりますが、プライベート空間が広く取れますし、風にも強いです。
大人なら3名まで、お子さん2名なら4名まで使えると思います。DODのカマボコテントは、2ルームの他に更にサイズの大きな3ルームテントやソロキャンプ用のテントなどあるので、人数に合わせて選ぶのがよいでしょう。

2.チェア(椅子)
キャンプでは「食べたり」「飲んだり」が楽しみのひとつ。
キャンピングカーやハイエースなどの大きな車でしたら車内に食事をするスペースがあれば、椅子やテーブルは必要ないかもしれませんが、車外で食事を楽しみたいなら、椅子とテーブルはあった方がいいでしょう。
キャンプ場で最も長い時間滞在するのは椅子なので、長時間座っても疲れにくい、体型にあった椅子を選んだ方がいいです。
私たちも椅子は4つ目。あれこれ使ってみましたが、よくユーチューバーなどが「椅子は妥協しない方がよい」と言っていた意味が、実際にキャンプ場に行ってみてよく分かりました。自分に合った、疲れにくい椅子を持っていくことが、キャンプを楽しめる重要な要素です。

今使ってる「コールマン(Coleman) チェア ヒーリングチェア」はホームセンターでたまたま展示してあって、座ってみたら座り心地があまりにもよくて即購入したアイテム。
軽くて持ち運びが楽、価格も手頃なのが決めてでした。
繰り返しますが「椅子は妥協したくないアイテム」です。疲れにくい方がキャンプを楽しめますから。
使うテーブルに合わせた高さの椅子を選びましょう。ソロキャン(ソロキャンプ)では、ローチェア&ローテーブルが流行りですが、一番は自分に合ったものを。
腰痛がある場合、低い椅子だと立ち座りに支障があったりします。

もうひとつ、腰痛のある人は上記のコールマンみたいな深く沈み込む座面のタイプは合わないかもしれません。私のパートナーは腰痛もあるので、このタイプに長時間座っていると痛みが出るようで、色々なタイプに座ってみてようやく腰に負担の少ないチェアーを見つけることができました。それが「コールマン(Coleman) チェア コンパクトフォールディングチェア」



同じコールマンのややロータイプのチェア。腰痛持ちのパートナーが愛用していて「これなら腰が痛くない」とお気に入りのようです。個人差はあると思うのでご参考にと。
このチェアは非常に軽くて、展開もワンタッチで簡単です。座り心地もいいのでおすすめです。

3.テーブル

テーブルもあった方がいいアイテム。飲食をするのにどうしても必要になってきます。上の写真のテーブルは、まだデイキャンプや車中泊を始めた頃にメインテーブルとして使っていたもので、ホームセンターで2~3千円であります。料理をするのに手狭になったので、今はサイドテーブルやテント内で活躍しています。
椅子に合わせた高さのもの、収納や持ち運びに負担の少ないものがいいと思います。私たちは車中泊からテント泊へ移行してきましたが、車中泊であれば車内で使えて、収納した時にコンパクトで邪魔にならないものが重宝しました。
屋外で食事をする場合は大きさに制限がないため、基本的にどんなテーブルを使用してもよいと思いますが、食事をどのように楽しみたいかで決めていけばいいのではないでしょうか。
食事を作ることから楽しみたい人であれば、食材や料理・お酒などを乗せられる広さと丈夫さが必要で、そこまでこだわらず食べるだけのものや買ってきた総菜で楽しみたい人であれば、そこまで広いものでなくても大丈夫です。
しかしながら実際はキャンプをやってみないと、自分にどのようなキャンプスタイルが合っているのか分からないとは思います。ですから初めはそんなに高価なテーブルでなくてもいいでしょう。
とりあえずは、家にあるテーブルで代用できるのであれば、それを使ってみてから、使いやすそうなテーブルを探して購入するのもいいでしょう。
初めから高価なものを買うよりは、車の収納スペースやキャンプスタイルによって、テーブルを選ぶ方がいいと思います。
私たちは、元々休日にランチボックスを作ってピクニックを始めた延長がキャンプだったので、椅子とテーブルは折り畳みの安いものをキャンプに使っていました。
「これじゃ小さいね」「物を置くテーブルが必要だね」「色を他のキャンプギアに合わせたいね」「これかわいいね」って、買い替えたり、用途に合わせた大きさのテーブルを追加してきた感じです。
私たちが気に入って愛用しているのはアルペンアウトドアーズのアルミユニットテーブルです。キャンプをしていて、いつも感じていた欲求を満たしてくれるテーブルです。

ワンサイズ大きなファミリータイプや別売りの拡張アイテムも用意されています。デザイン性が高いので上級者にも人気です。
有名ブランドじゃなくても、優秀なアイテムは探せばいくらでもあります。自分が良ければそれでいいんです。
3.調理器具
食事はキャンプの醍醐味のひとつ。キャンプに慣れるまでや料理が苦手な人は、スーパーやコンビニで出来合いの食べ物を買って行ってもいいと思います。そうなれば調理器具はあまり必要ないかもしれません。
ただ、朝や秋冬は冷えますし、コーヒーやお茶、温かい食べ物やスープなどが欲しくなると思いますから、温められる調理器具はあった方がいいと思います。
注意点は、コンセントなど電源を必要とする調理器具は、電源サイト(コンセントが使える区域)のあるキャンプ場とないキャンプ場があるので事前に確認が必要になります。料金も電源のないフリーサイト(区域)に比べて割高で、私たちの住む南九州では1泊4~5千円くらいです。
毎回電源サイトを利用すると結構な費用になるため、長い目で見るとポータブル電源を購入する方が安くつきますし、電源を使用しない方法を身に付けるのをオススメします。
ポータブル電源
ポータブル電源、いわゆる「ポタ電」とも呼ばれるもの。高いものでは10〜20万円くらいするので初心者でいきなり高いものを購入する必要はないと思います。その価格帯であれば、災害時は3日間くらいは過ごせるので、間違いなく役に立ちますし、いつかは欲しいと思っています。
ポータブル電源を購入する場合、信頼できるメーカーでは「Jackery(ジャクリー)」や「ECOFLOW(エコフロー)」などがあります。

実は、Jackery(ジャクリー)の小型ポータブル電源は使用しています。手の平に乗るコンパクトサイズで、1.8時間でフル充電、最大128Wで、USB-Cを2口、USB-Aを1口備えているため、複数のデバイスを同時に充電することができます。スマートフォンで約8回充電可能。容量が99Whのため飛行機に持ち込める優れもの。

比較的安価で手に入るものとしては、ソーラー充電器をオススメします。
2千円〜で手に入り、太陽光で充電して繰り返し使用できるのがメリット。私が使っているソーラー充電器は、フル充電でスマートフォンの充電が3回前後できるので充分です。
カセットコンロ

電源を必要とせず、加熱調理ができるものとして、初心者でも使いやすいのは「カセットコンロ」。ガスカートリッジをセットして、ツマミを回せば火がつきます。
温める・炒める・煮る・蒸すなど、カセットコンロさえあれば、ガスカートリッジを装着してツマミを回すだけで何でもできます。
私たちが辿り着いたカセットコンロは「イワタニ タフまるJr.」です。ジュニアというだけあって、一般的なカセットコンロに比べてコンパクトサイズなんですが、これが2名くらいなら丁度よい大きさ。

専用ケースも付いて、短いサイズのガスカートリッジでも使えて優秀です。ベテランキャンパーも多く使っています。
慣れてきたらバーナーなどに挑戦してもよいでしょう。
フライパン&鍋
カセットコンロだけでは調理できませんので、フライパンや鍋は必要です。
ハッキリ言って、家庭で使っているものを持って行くだけでも十分です。
私たちも、最初は普段使っているフライパンと鍋を使っていました。
実際に使ってみて、自分たちの作りたいメニューが調理しやすいか、洗い物や収納・持ち運びなど、何を重要視するのかによって、考えていけばよいと思います。

試行錯誤の結果、たどり着いたのが「FIELDOOR ラウンドグリドルパン」(本家マルチグリドルを真似た製品)です。

長所は、油が無くても加熱調理できる、鍋もできる(2人前程度なら)、軽い、手入れが簡単なところ。
欠点は今のところ感じません。
鍋は家庭で使っていた片手鍋をそのまま使っていて十分に間に合っています。
4.寝具
テントの中で寝ることになる訳ですが、パターンとしては、床に何かを敷いて寝るか、ベッドみたいな寝具の上に寝るかの2パターンになります。
テントを張る場所は、どこもフラットで芝生などでフサフサしている訳ではありません。石や木などでゴツゴツしていたり、斜面になっていたり。季節によっては地面からの冷気対策、雨天時は雨水の浸水対策も必要です。
床に直接寝るならマットレスは必需品。持ち運びがしやすく、ある程度の厚さがあり、自分に合ったよく眠れるマットレスを選びましょう。
マットレス

車中泊の初回は家庭用の敷布団を持って行きました。運ぶ時、夜逃げみたいだったのを覚えています。実際、サイズが大き過ぎて大変だったので、Amazonでマットレスを購入。厚さ硬さがちょうどよく、ロール状に収納して軽自動車でも運べました。今はコットを愛用しているので出番が減りましたが、床に寝るなら必需品のアイテム。

コット
コットは、キャンプやアウトドアで使用される折りたたみ式の簡易ベッドのことで、地面の凸凹や冷気から体を保護し、快適な睡眠を確保するほか、荷物置きやベンチとしても利用できます。
アウトドア用なので、家庭用の折りたたみ式ベッドより比較的軽いのが特徴です。

YouTubeなどで検索して購入したコットが、軽くて、展開・収納も楽々、通気性がよく、汚れにくいのでずっと愛用しています。

寝袋

布団は、自宅にあるタオルケットなどでも問題ないと思います。私たちも最初は車中泊でしたが、自宅にあるタオルケットやマットレスを持って行きました。デメリットとしては、かさばることと、秋冬は寒さをしのぎにくい点があります。そこで、ひとつ持っていると助かるのが寝袋です。災害時には必要だと思います。私たちが使っているのは、ロゴスの「丸洗いスランバーシュラフ」で、近くのホームセンターで購入したもの。ファスナーを外せば、掛け布団や膝掛けとしても使えます。

5.照明

キャンプ場の照明があるとはいえ、夜になるとテント周囲やテント内は真っ暗です。食事もできませんし、足元が見えないと転んでケガをする危険性があります。
家にある懐中電灯をぶら下げても問題ありませんが、懐中電灯の光は狭い範囲しか照らせないものが多く、あまりオススメできません。トイレに行く時に使用する分には懐中電灯でもよいですが、経験上しっかりした照明器具を購入するのがキャンプを楽しむポイントです。
私たちも色々使ってみた中で、明るさや機能性、デザイン性など、お気に入りの照明をいくつか紹介します。
ランタン

キャンプといえばランタン。本格的なオイルランタンのイメージがあると思いますが、電池や充電式、コンセント式など、見た目ではオイルランタンかそうでないのか見分けがつかないランタンがいくらでもあります。
私たちが使っているのは充電式のランタンですが、管理が楽だしデザインもオシャレ。価格もリーズナブルなので初心者にもオススメです。

タープ

タープは、日よけや雨風から守ってくれるもの。無くても大丈夫ですが、あれば役に立ちますし、キャンプをより楽しめるアイテムです。テントや車と連結すれば、屋外で食事を楽しんだり、自然を満喫でき、活動スペースが広がります。
タープには様々なタイプや大きさ、素材があって、価格帯も数千円から数万円までピンからキリまであるので、キャンプスタイルに合わせて選びましょう。
私たちが愛用しているのは、TOMOUNTの「タープTC」で、ポリコットンという、ポリエステルとコットンを混ぜ合わせた素材のもの。遮光性が高く、コットンより乾きやすいメリットがあります。
私たちは時々宿泊しない「デイキャンプ」もしますが、その時はタープを使用してタープの下で食事や余暇時間を楽しみます。タープを1枚持っていると大変便利です。

まとめ
他にも「シェラカップ」や「メスティン」「焚火(たきび)」など、キャンプギアはたくさんありますが、初めから揃える必要はありませんので、本文中で紹介した、無いと困るアイテムだけ準備しましょう。
キャンプは何歳になっても楽しめる趣味。そして、災害時にも役に立ちます。